学生に「保育園希望です」と言われてあきらめてませんか?

実習から採用できないを理由!

ある幼稚園の成功事例の話をします。埼玉県にある幼稚園は、実習から採用につながらないことに悩んでいました。実習生は毎年来ているのですが採用に至りません。私はセミナーの中で「3~4名の実習生から1人採用することを目標にしてください」と話しています。その考えに沿って採用を進めるのであれば、この幼稚園は毎年、卒業年次の学生が3名ほど来ているので、1名は採用につなげていかなければなりません。

まず、実習生から採用できない理由は、主に以下の4つになります。

  • 採用したい学生ではない
  • 自分の園を希望してくれない
  • 保育実習だけど幼稚園希望、幼稚園実習だけど保育園希望
  • そもそも希望しているかどうがを把握していない

①の「採用したい学生ではない」は「学生の質」と「学生の志向」が問題になります。学生の志向については、実習に来た学生が自ら探してきたのかが重要なポイントになります。詳しくは『実習生が「来ている」と「集めている」では全く違う!』をお読みください。

②③は似ているようで少し違います。②の「幼稚園希望だけど、自分の幼稚園を希望してくれない」に対して、③は幼稚園の実習生がの幼稚園」を希望していないとなります。この辺りは『実習生から採用ができなくなっている理由』をご覧ください。

幼稚園の実習中に学生が「保育園希望です」

話を埼玉の幼稚園の話に戻します。近隣では学生レベルの高い養成校で、しかもその学校の4年生(卒業年次)が実習に来ました。園長先生は、「採用につながるのでは」と期待していました。実際に、実習中も前向きな姿勢と明るい性格で園の中に溶け込んでいました。しかし、保育学生から「保育園希望です」という言葉を聞いて、園長先生も実習担当の職員さんも本当にガッカリしてしまいました(③保育実習だけど幼稚園希望、幼稚園実習だけど保育園希望)。

ガッカリするのはわかりますが、多くの園がこの時点であきらめてませんか?

最初に言っておきます「学生の希望は変わります」。何人も実習中や就職活動中に方向転換した学生を見てきました。ただし、条件があります。

そのためにはまず、学生が保育園もしくは幼稚園を「なぜ希望しているのか?」ということを把握しなければなりません。

学生の方向性を変えられる条件

学生の希望を変えることができると言いましたが、全員の希望を変えることはできません。それでも、まず「なぜ保育園or幼稚園を希望しているのか?」をしっかり把握しなければなりません。④のヒヤリングが必要なのです。でもいきなり本音を話してくれる学生はいません。まして、怖い先輩のヒヤリングなら尚更です。ヒヤリングを超えてもはや尋問になってしまいます。だから、若手職員が実習にかかわることが重要なのです。

若手の職員の声掛けに、ぽろっと本音を教えてくれることがあります。若手の職員でなくても構いませんが、このヒヤリングが評価に関係していないと思ってもらわなければ、本音は聞けません。

そのためには、前提として、本音で話を聞くことができる関係を構築できているかが重要になります。

次回は、どうやって学生の希望を変えたのか?