実習生から採用ができなくなっている理由③

ホントに保育学生が減っているのが原因?

前回、前々回の話で、(1)保育士資格と幼稚園免許の併有率の上昇と(2)実習園選定の早期化の理由から、今までのように簡単には実習生から採用できなくなってきています

認定こども園が増えていく中で、幼稚園教諭免許と保育士資格の併有率を下げることはできませんし、実習先の決定を遅らせることもできません。

では、どうしたら良いのでしょうか?

(1)園や仕事への関心が高まる実習を行う

まだ就職先を決めていない保育学生であれば、反対にチャンスでもあります。私は、学生に就職活動を恋愛に例えて説明することをします。この場合、好きな人がいない状態なんですよ。チャンスじゃないですか?

ただ、相手に好きな人がいない状態だからといって、勝手にこちらのことを好きになってくれるわけではありません。なので、恋愛だとこういう場合、いかに優しいか、いかに仕事ができるか、いかに話が合うか、いかに面白いかなどをアピールしますよね。そして、相手の趣味は何なのか、どんな食べ物が好きなのか、どんな生い立ちなのか、共通点を探して色々聞くてみますよね。

ということで、まずは学生にアピールと質問をたくさんしてください。次に何しますか?デートに誘いますよね。だからデートに誘ってください。私の就活恋愛論では、実習=デートです。デートの成功は、「楽しかったね」が最低限の目標なので、そう思ってもらえるデート(実習)を計画します。

いいデートのプランが浮かばない場合は、Hot-Dog PRESS(2004年廃刊)を思い出してください。団塊ジュニア世代の青春のバイブルです。

デートが終わったらフォローを入れて、次の約束にこぎつけます。簡単ですね。

(2)実習生を集める

もっと確率を高めるためには、最初から自分に興味のある人とデートしたほうがいいでしょう。グループデートに数併せできた人やお節介な親戚のおばちゃんに無理矢理お見合いに連れてこられた人より、相手からデートしてくださいって言ってくれたのほうが当然確率が高いです。

目当ての養成校が学校指定で実習を行っていて、実習が駄目ならアルバイトがあるじゃないですか?むしろアルバイトって単位と関係ないし、学生が自ら進んでやるものだから確率が高いかもしれません。

一見ふざけているように感じるかもしれませんが、人と人との関係なのであながち間違いではありません。むしろ、上手く行っていない事象に対して「べき論」で立ち向かっていく方がよっぽど、リスクのある考え方はないかと思います。

実習生が来ていないのと受け入れしないのは天と地との差がある。

保育園実習、幼稚園実習は、保育者を育てる重要な機会です。まず、実習受け入れを行っていない園は、早急に受け入れ態勢を整えて欲しいと思いますし、実習の受け入れ(育成)を拒否して、新卒学生だけ確保してるのは、密漁に近いような気がします。

保育園、幼稚園の忙しい現場では、実習生受け入れの手間と時間など負担があることに間違いはありません。養成校に言われて来てるだけの学生ばかりを受け入れていると現場のストレスもたまるでしょう。そのことが、現場職員と実習生とのコミュニケーションを阻害していることもあります。

そんな負担を抱えながらみんなで保育者を育てているのです。