保育業界の3大ブラックボックス

ブラックボックスを見直すと採用が強くなる

ブラックボックス

ブラックボックスは、字面をみるとなんとなく悪そうなマイナスイメージを持ちますが、「当事者以外は誰も知らない」という本来の意味で使用しています。保育園。幼稚園という密閉された空間では、案外ブラックボックスになっていることが多いのです。

保育業界を見つめて15年…

私の考える保育業界3大ブラックボックスは

  • 実習
  • 園見学
  • 給食室

の3つです。幼稚園にも当てはまる部分もあるかと思いますが、給食については、弁当だったりケータリングだったりすることもあるので、一旦保育園の3大ブラックボックスということにしておきます。

実習

保育学生が避けては通れないのが保育実習。上手くに運用すれば、直接採用につながる保育業界の保育者育成である。一方で業界離脱の一番の原因となっているのもこの保育実習です。実習情報を配信するサイト「ココキャリ・バイト」(現ココキャリegg)を立ち上げる際に、全国の養成校にヒヤリングをしました。そこで驚くべき事実が判明しました。多くの養成校は「基本的には園に任せている」との回答がとても多かったのです。

また、保育園や幼稚園の施設にもヒヤリングをしました。多かった回答が「養成校の考えに沿っている」というものです。驚くべき事実とは、養成校、施設(保育園・幼稚園)、保育学生の3者が関係している実習ですが、実は誰も良く分かっていないということが判明しました。そして、実習の詳細は、自習担当に任せていることが多いので、実習担当が自分なりの考えで進めているというのが実習の実態になります。

園見学

園見学もブラックボックスの1つ。私たちは、日本で一番園見学見てきました。ココキャリ・バスツアーという就活バスツアーを日本で最初に企画し、10年ほど開催してきました。園見学は、職場の雰囲気を五感で感じることができるとても素晴らしい取り組みだと思います。

しかし、園見学でのプレゼンスキルは、園によってかなりの幅があります。各園、保育学生に楽しんでもらおうと様々な工夫をしています。しかし、他の園のプレゼン(園見学)を見る機会はほとんどないため、その内容はブラックボックスとなっています。園見学を改善すれば採用の確度はもっと上がるのではないでしょうか。

また、学生の質問に答え切れていないシーンもあります。そのあたりは後日解説します。

給食室

給食室もブラックボックスとなっています。園長の多くは、保育室出身です。だから給食室を栄養士に完全に任せている園も多いと思います。

人間関係の良い園は、給食室ともしっかり交流があります。保育士ばかりに目が行きがちですが、給食室の栄養士、調理師と保育のかかわりを考えることで採用の改善につながる場合もあります。また、食に関心の強い保育学生もいますので差別化のポイントに十分になるコンテンツでもあります。

次回から、「ブラックボックスシリーズ」をスタートしたいと思います。※ほかにもブラックボックスがあれば調べて記事にしていきたいと思います。