オンライン園見学(1) 採用の落とし穴

園見学を見直そう!

園見学のオンライン化

新型コロナウイルスの流行により、保育園・幼稚園は様々な活動が本当に制限されています。日々の子どもの活動だけでなく、保護者とのコミュニケーションも制限されています。そもそも子どもたちは密になりやすい動きをしますし、保育園も幼稚園も人と人の距離が近い場所です。活動の制限は、就職活動も例外ではなく、園見学や合同説明会の中止や実習の延期や短縮など園を知る機会が大幅に減ってしまいました

ここで登場してきたのがZoomなどITを活用したオンライン園見学です。どうも園側の満足度か高くないように思えます。

オンライン園見学とリアル園見学

オンライン園見学にしてもオンライン面接にしても、オンラインの活用により便利になった点と難しくなった点があります。

ハードルの下がったもの

  • 時間
  • コスト

ハードルの上がったもの

  • リアルへの誘導
  • 伝える力(園の見せ方)

メリットは圧倒的に時間的制約と移動等にかかるコストです。園見学の時間が60分だとすると、最低でも、学生は準備に30分、移動で往復90分と少なくとも3時間かかり、気持ち的にも余裕のある日でないと参加できません。まして、遠方からの参加になると丸一日以上かかることもあります。さらに新幹線や飛行機のチケット代や場合よって宿泊費もかかります。隙間時間を活用して、園を知ることができるのは最大のメリットといえます。

反対に、ハードルが上がったものは、リアルへの誘導です。オンラインで気軽に参加しやすくなった分、次のリアルへの動きが遅くなりました。時間や交通費の削減がされたことで、サンクコスト効果が働きづらくなっているのです。サンクコスト効果とは、「自分が投資した時間やお金を無駄にしたくない」と考える習性のことです。

ですから、オンライン園見学では、今まで以上に魅力的かつ限定的な情報の提供が必要になってきます。オンラインがいまいちだと考えている経営者は「学生の反応がよく分からない」と言う方が多いです。慣れるまでは保育学生のことを理解しようとするのではなく、伝えることに全力を注いでください。

リアル園見学に誘うのが目的

オンライン園見学は、リアル園見学の代替ではないと考えています。どうしても園に来てもらっては困る場合を除いて、オンライン園見学は、リアル園見学の予選会です。保育学生は、オンライン園見学で話を聞いた園の中から、本当に見学してみたい園を探すのです。

ですから、保育学生にとって実際に園に見に行きたくなるようなプレゼン、早くしないと採用枠がなくなってしまうのではないかと思ってもらえるようなプレゼンをしてみてください。