オンライン園見学(2) 採用の落とし穴

園見学を見直そう!

園見学のオンライン化で見えた学生対応の差

通常の園見学では、分かりづらい(私もそれほど気にしていませんでした)ですが、園見学でプレゼンの上手な園(人かもしれません)とそうでない園の差が、オンライン園見学の登場で明確になってきています。通常の園見学は、五感すべてに訴えることができるため、見学に来た保育学生が想像を膨らませてくれるのです。

反対にオンライン園見学は、限られた視覚と聴覚でのプレゼンになります。

五感で訴える園見学

  • 視覚→広々とした園庭、明るい保育室、おしゃれな玄関、走り回る子ども、遊びに夢中な子ども
  • 聴覚→感じの良い先生の話、子どもたちの元気な声、一生懸命歌う子どもたちの歌
  • 嗅覚→懐かしい匂い、美味しそうな給食の匂い
  • 味覚→給食を一緒に食べる、ケーキを食べながら職員と座談会
  • 触覚→木の触感、玩具の手触り

さらに、通常の園見学は良い意味でノイズが入ります。「子どもたちの声」「園庭の木々の匂い」「先生たち声」「子どもたちの元気な様子」「給食の匂い」など整形された情報ではなく生の情報です。それらが補ってくれないオンライン園見学では、いつも通りの話では、ありきたりな説明になってしまうのです。

例えば、通常の園見学では「ここが3歳児の部屋です」と言うだけで、学生は五感で感じてくれます。しかし、オンラインで子どもがいない部屋を紹介しても何も面白くありません

この五感+ノイズが保育学生の第六感に働きかけて「この園イイネ」となる訳です。オンラインでは、限られた視覚と聴覚に頼らなければならないので工夫が必要になります。

オンライン園見学

私たちはコロナの前からVR園見学(動画)の制作を行ってきました。園に行かなくても、リアルを感じる面白いコンテンツを提供したかったからです。

オンライン園見学では、コンテンツを用意しなければなりません。時間な制約もあるので下記の3つを用意すればOKです。

オンライン園見学3津のコンテンツ

  • 園見学(スマホでリアルタイム配信)or VR園見学
  • 園の話(差別化)
  • 若手職員との座談会
(1)スマホを使ったリアル配信 or VR園見学

Zoomなどの会議システム、スマホ、wifi環境さえあれば、今まで行っていたように園をぐるっと一周する園見学がオンラインでも可能です。部屋から部屋への移動時間の間を持たせれば、充分に臨場感のある園見学が可能です。生配信が不安であれば、園見学動画(VRでなくても構いません)など園の動画素材を見てもらうのも良いかと思います。

(2)園の話

園の話は、園を周る時に話しても良いですし、別途話しても問題ありません。ただし、「差別化」を意識した話をしてください。そして、リアルで見てみたい、行ってみたいと思ってもらえるシナリオを準備しておくことが必要です。この部分が通常の園見学とオンライン園見学の最も大きな違いです。

(3)若手職員との座談会

オンラインでは職場の雰囲気がわかりにくいため、若手の職員さんにも協力してもらって座談会を開催しましょう。その際に積極的な学生であれば自分から話してくれますが、園見学初めてだったり、自分から話しかけるのが得意でない学生もいますので、会話を誘導できるように簡単なもので構わなのでシナリオを作っておきましょう。