実習生が「来ている」と「集めている」では全く違う(2)

実習から採用ができない原因は?

ブラックボックス

ブラックボックスは、字面をみるとなんとなく悪そうなマイナスイメージを持ちますが、「当事者以外は誰も知らない」という本来の意味で使用しています。保育園。幼稚園という密閉された空間では、案外ブラックボックスになっていることが多いのです。

実習生は来ているけど採用につながらない!

前回は「実習生が来ていない園」の話をしました。今回は「実習生は来ているけど採用につながらない」について話をします。実習が採用につながらなくなった理由は大きく3つあります。

  • 実習園の選定が早くなったこと
  • 保育学生の中心が短大生から4大生へシフトしたこと
  • 実習中に魅力付けができなかったこと

実習園の選定が早くなったこと

全国の保育学生の入学者数は、2016年まで増え続けました。一方で、保育園はそれ以上に増え続けてきました。反対に、幼稚園は減っています。ですから、理論上は、幼稚園は基本的に実習生は増えていなければなりません。保育園の1園当たり実習生は減っていますが、保育業界に新規参入したり開設園のエリアを広げた保育園は、実習生の受け入れをあまり行っていませんので、理論値ほどは減っていません。

これらを踏まえると特定の園に実習生が集中しているという状態になっています。同時期に受け入れられる実習生の人数には限りがありますので、実習の申し込みが遅いと受け入れを断られてしまうこともあります。ですから、養成校は早いところで1年前に実習先を決めます。2年生で実習にいくのであれば、1年生のうちに実習先を探すこともあります

大学1年生といえば、これから大学生活をどのように謳歌しようかワクワクしている時です。就職を全く意識せずに実習先を決めてしまいます。

保育学生の中心が短大生から4大生へシフトしたこと

就職活動において、短大生と比較して4大生の違いは「卒業までの所有時間」と「地元残留率」にあります。

卒業までに時間的余裕のない短大生は、限られた時間中で園を探さなければなりません。必然的に選択肢の少ない短大生は、実習が採用につながりやすいのです。また、リクルート進学総研が毎年レポートしている地元残留率では、圧倒的に短大生が高く、就職でも地元就職が多いのことが特徴です。

短大生は、地元でかつ短期間で園を探す

反対に4大生は時間的余裕があるため、多くの情報を手に入れます。そのため、「もっと良い園があるのでは…」に始まり、「もっといい業界があるのでは…」という青い鳥症候群のような状態になります。実習中に決め手を提供することが出来なければ、実習生は実習単位だけを得て去っていくのです。

4大生は、より広い選択肢の中で就職先を決める

実習中に魅力付けができなかった

経営者の皆さんが実習生に直接かかわる時間は短いと思います。実習担当の職員や年次の近い先輩職員は、実習生とどんな話をしているか知っていますか?

実は多くがあまり会話できていません。

「何を話していいかわからない…」「そもそも話していいのかわからない…」雑談で実習生の心を和ませることも必要ですが、もっと園のことを話しましょう。そのためには「園のことを自分の言葉で話す」ことをしなければなりません。